「英単語の暗記が苦手」「文法は分かるのに、いざ英語を使おうとすると言葉が出てこない」
そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?英単語=暗記科目と思っている人の悩みは根深いものです。
でも残念ながら…英語学習において英単語力が重要なのは事実です。今回は、なぜ単語力が重要なのか、そしてどうやって単語力を伸ばしていけばいいのか、具体的にお伝えしていきます。
- 英語の単語力が重要な3つの理由を解説します
- 効果的な単語学習法を紹介します
- ・単語力を活かすためのコツと注意点をお伝えします
英語の単語力がすべてだと言われる3つの理由
英語学習において、文法や発音も確かに大切です。でも、なぜ「単語力がすべて」と言われるのでしょうか?
まぁそれは想像してみれば当たり前なのですが、単語力がないということは「こんにちは」と「ありがとう」という日本語しか知らないのに日本の会社で働こうとしているのと同じことですからね。
時折「ジェスチャーでとりあえずなんとかなった」という人もいますが、単語力の差がコミュニケーションを促進するかどうかは割と当たり前のことだと言えます。
単語がわかれば英文の8割が理解できるから
英語の文章を読むとき、単語を知っているかどうかで理解度が大きく変わってきます。例えば、こんな文章を見てみましょう:
この文章の中で、本当に重要なのは以下の単語です。
・went(行く)
・supermarket(スーパー)
・buy(買う)
・vegetables(野菜)
文法的な要素(I、to、the、some)を除けば、これらの基本的な単語さえ分かれば、文章の意味は十分理解できますよね?実際、研究によると、最も頻繁に使用される2000語で、一般的な英文の半数以上をカバーできるとされています。
つまり、基本的な単語をしっかり押さえることで、英文の大部分が理解できるようになるんです。
どの英語試験でも語彙力が得点の決め手になるから
TOEIC、TOEFL、英検など英語の試験で高得点を取りたい場合、どの試験でも語彙力が重要な役割を果たしています。
目標とする点数に応じて「〇点を目指す人向けの単語帳」なんていうのも発売されているくらいですよね。単語がわかるかわからないかで、以下の差が生まれてきます。
これらはすべて単語力が関係しています。語彙力があれば、読解の速度が上がり、リスニングの正確性も向上します。
TOEICの場合、リーディングセクションの時間配分に困る人が多いのですが、それも単語を一つ一つ確認しながら読んでいるからです。単語が瞬時に認識できれば、読むスピードは自然と上がっていきます。

精読の必要はなし!必要な情報を適切にピックアップできるようになりますよ
【ビジネスの現場】単語力が仕事の成果を左右するから
ビジネスの現場では、やはり英語の単語力が重要です。特に以下のような場面で、その差が顕著に表れます。
メールのやり取り | デメリット |
---|---|
ニュアンスを正確に伝えられる 素早く返信できる | 適切な表現が選べる自分の意見を即座に伝えられる 質問の意図を正確に理解できる 議論についていける |
単語力があれば、「言いたいことはあるけど、英語にできない…」というストレスから解放されます。
近年はAIが文章を作ってくれますが、その表現が正しいかどうか?は結局人の目で確認する必要があります。
単語力がないと、AIが作った文章をそのまま使用して、実は失礼な表現だった…なんていうことも発生してしまいます。
英語の単語力を伸ばす効果的な学習方法
単語力の重要性はわかったけれど、どうやって効率よく学習すればいいのでしょうか?
単語の暗記に特別な才能は必要ありません。何はともあれ、必要な語彙を正しい方法で継続的に学習することが大切です。
中学英語の文法と基本単語で日常会話ができる
よく「英語は難しい」と思い込んでいる方がいらっしゃいますが、実は中学レベルの英語で十分通じます。
これは、旅行での英語であろうとビジネスの英語であろうと同じです。まぁもちろんビジネスの英語はもっと専門的な用語を覚える必要がありますが、基本中の基本は中学英語を定着させましょう。
実際、ネイティブスピーカーの日常会話でも、使う単語はそれほど多くありません。「could you possibly…」とか「I would appreciate if…」のような丁寧な表現を使わなくても、基本的な単語と表現で十分通じます。
毎日10分の音読で自然に単語が定着する
単語学習というと、ひたすら暗記…というイメージがありますよね。でも、もっと効果的な方法があります。それが音読です。
最近ではAIアプリを使いながら単語を覚えていくこともできますが、特に重要なのは、文脈の中で単語を覚えることです。
例えば、”run”という単語。「走る」という意味は知っていても、「経営する」(run a company)という意味や、「掲載される」(記事がrun)という使い方は、文脈の中で覚えるのが一番効果的です。
オンライン英会話やAIアプリで使う単語から優先的に覚える
「たくさんの単語を覚えなければ」というプレッシャーを感じている方も多いと思います。でも、まずは自分が本当に必要な単語から始めましょう。



目的意識があれば、その領域の単語を一通りインプットすればいいのです!
- 自分の仕事に関する単語
- 趣味について話す時の単語
- 日常生活でよく使う単語
オンライン英会話やAI英会話アプリを活用すれば、これらの単語を実践的に使う機会が得られます。
例えば、自分の仕事について説明する際に、”project”や”meeting”、”deadline”といった単語を実際に使ってみる。使えば使うほど、自然と記憶に定着していきます。



特にAI英会話アプリは目的とレベルに応じて自分にピッタリのカリキュラムを考えてくれます
英語の単語力を活かすためのコツと落とし穴
ただし、単語を覚えることは大切ですが、それだけでは十分ではありません。
そもそも単語力を最大限に活かすためには、いくつかのコツがあります。これらを知っているかどうかで、学習効果は大きく変わってきます。
日本語で言いたいことを整理してから英語にする
「英語に直す」前に、まず日本語で何を伝えたいのか、はっきりさせることが重要です。
実は、これができていないケースが驚くほど多いです。
例えば、ビジネスの場における「申し訳ありませんが、明日の会議は急用が入ってしまったので、来週に延期できませんか?」という内容を英語で伝えたいとき。まず日本語で整理するとどうなりますか?なんて言いますか?
たったこれだけの内容にも関わらず、なんだか不思議な枕詞を使いまくったり、急用の具体的な内容をいきなり話始めようとしたりする人がいるんですよね。
- 会議を延期したい
- 理由は急用
- 来週はどうか
このように整理できれば、必要な単語も明確になります。meeting(会議)、postpone(延期する)、next week(来週)くらいで十分です。
他にも「あなたはどう思いますか」と言われたときにそもそも日本語でも意見がないのに英語にできるはずがありませんよね。
自分の意見がないなぁ、という人は、まず日本語で自分の意見を持つことから始めましょう。
難しい日本語を使わないことで英語が簡単になる
ビジネスメールや報告書で、つい難しい日本語を使ってしまいがちですよね。「ご多忙中のところ誠に恐縮ではございますが…」などなど。でも、英語では意外とシンプルな表現で十分通じます。



英語の話者は、ほとんどが英語を第二言語として使用しています。通じれば大丈夫というケースばかりです!!
難しい表現を使おうとして、かえって意味が伝わりにくくなることも。シンプルな日本語で考えれば、使う英単語も自然とシンプルになります。
単語を知っているだけでは会話力は伸びない
必死で単語を勉強しているはずなのに実際の会話では上手く使えない…。
上級者レベルになるとそんな経験を持つことも増えてくるでしょうが、それには理由があります。
単語は「知っている」だけでなく、「使える」状態にする必要があります。例えば、”tired”(疲れた)という単語。これを知っているだけでなく、”I’m so tired.”(すごく疲れた)、”tired of…”(〜に飽きた)というように、実際の文脈の中で使えることが大切です。
実践者が語る!英語の単語力を伸ばすコツ
ここまで様々な方法やコツをご紹介してきましたが、最後に実践的なアドバイスをまとめていきましょう。これらは、実際に英語を使って仕事をしてきた経験から感じたことです。
英語を使う環境に身を置くことで単語が自然に身につく
これは多分、英語を使っている人たちが口をそろえて言うことですが、最も効果的な単語学習法の一つが「環境作り」です。
本当は海外へ行くのが一番いいんですけれどもね。まぁ必ずしも海外に行く必要はありません。日常生活の中で、ちょっとした工夫で英語環境を作れます。
- スマホの表示を英語にする
- YouTubeで英語字幕をつけてみる
- いっそのこと外国人がいるシェアハウスに住んでみる
英語環境の作り方:
・スマホの表示を英語に
・YouTubeで英語の動画を見る
・英語のポッドキャストを聴く
・家事をしながらBBCニュース
例えば、スマホの表示を英語にすると、settings(設定)、battery(バッテリー)、notification(通知)といった単語が自然と目に入ってきます。最初は戸惑うかもしれませんが、使っているうちに自然と覚えてしまいます。
英会話アプリを用いてとにかく同じフレーズを繰り返し使う
「単語がわからない」と悩む前に、もうこれは習うより慣れろ、の世界の話です。
英会話アプリには大きな利点があります。それは「恥ずかしがらずに、何度も同じフレーズを使える」ということ。実は、これが単語習得の近道です。
効果的な練習方法としては、アプリで学んだ表現を少しずつ単語を入れ替えて練習してみる、ということです。読むだけではなく、必ず声に出してみることが大切です。
例えば、”I’m interested in…”(〜に興味があります)というフレーズを基本に、 1日目は「I’m interested in cooking」(料理に興味があります)、2日目は「I’m interested in Japanese culture」(日本文化に興味があります)というようにこのように、基本フレーズは同じでも、後ろの単語を変えることで、新しい単語も自然と身についていきます。
しかも、フレーズごと覚えるので、実際の会話でもスムーズに使えるようになりますよ。
短時間でも、毎日同じフレーズを使い続けることで、確実に単語力は伸びていきます。大切なのは、完璧を目指すのではなく、とにかく使ってみること。間違いを恐れずに、同じフレーズを繰り返し使っていくことで、自然と語彙力は身についていきます。
【まとめ】英語の単語力を伸ばすために今日からできることを始めよう
英語の単語力は、確かに重要です。でも、それは決して難しいものではありません。
- まずは基本的な単語をしっかり押さえること
- 日常的に英語に触れる環境を作ること
- 使う機会を積極的に作ること
- シンプルな表現を心がけること
今日からでもできることから、少しずつ始めていきましょう。単語力は、決して一朝一夕には身につきません。でも、正しい方法で継続的に学習していけば、必ず成果は表れます。
繰り返しになりますが、完璧を目指す必要はありません。まずは、自分の言いたいことが相手に伝わること。それが最も大切ですよ。