- 外国人観光客が増えたことでマナーの悪化が深刻化している
- 観光地での人手不足が深刻で、サービスの質が低下している
- 言葉が通じないことでのストレスや誤解が増えている
正直なところ日本のどこへ行ってもいるのが外国人観光客。
外国人観光客の増加による地域の変化に、戸惑いや不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
この記事では「二重価格制度の導入」や「季節労働者の活用」を提案しながら、外国人観光客の実態について少しでも理解が深められるような内容を書いています。
実際、私自身も日本語教師として外国人と日々関わっているのですが「生活している外国人」と「観光客としての外国人」はアプローチ方法が少し違うと思うこともありました。
今回は「観光客として数日~数週間日本に滞在している外国人」に観点をあてていきたいと思います!

その他、日本人にはどのような工夫が求められるか?等の記事は別のブログに執筆していますよ


・500件以上の多彚な職種から選べる
・寮費・光熱費無料&食事付きでしっかり貯金
・和のおもてなしから語学を活かせる仕事まで
来ないでほしい理由?最近の外国人観光客に見る消費と行動の変化


確かに外国人観光客の消費傾向は、ここ数年で大きく変化してきています。観光庁の統計によると、2024年の訪日外国人の消費額は8兆円を超え、過去最高を記録。しかし、その内容は2020年以前まで言われていた「爆買い」とは異なる特徴を見せています。
「爆買い」から体験重視へ移行する観光スタイル
2024年の訪日外国人旅行消費額は8兆1,395億円と過去最高を記録。特徴的なのは、従来の「爆買い」から、日本文化体験や食事などの「コト消費」へと消費スタイルが変化している点です。
一人当たりの消費額は22万7千円と増加傾向にありますが、その使い道は多様化しています。
2019年は、買物代に対して娯楽サービス費は約11.4%の比率でした。しかし、2019年から2024年にかけて、娯楽サービス費の買物代に対する比率は11.4%から16.2%に上昇しています。そして、消費金額においては倍近くにあがっています。
ここから見てもわかる通り、観光客の消費行動が「モノ消費」から「コト消費」へと徐々にシフトしていると言えます。
SNSが生み出す新たな観光スポットの課題
国籍別の消費動向を見ると、中国(1兆7,335億円)、台湾(1兆936億円)、韓国(9,632億円)の順で消費額が多く、この上位3カ国で全体の46.5%を占めています。
特に中国からの観光客は一人当たりの買物代が約12万円と突出して高い一方、欧米豪からの観光客は宿泊費や娯楽サービス費の支出が高い傾向にあります。
こうした国籍の人たちが利用するSNSの影響力は、観光客の行動パターンを大きく変えています。そしていわゆる「インスタ映え」を求めて、これまで観光地として知られていなかった場所にも観光客が殺到するケースが増加しています。
京都の路地裏や、地方の古い商店街なども、突如として人気スポットになることも。しかし、こうした予期せぬ観光客の増加は、地域住民の生活に影響を及ぼすケースも少なくありません。特に、写真撮影マナーや騒音問題などが新たな課題として浮上しています。



行ってみたら日本人が全然いなかったけれどもある国籍の人ばかりがいた!というケースもありますね
無謀な線路への立ち入り、道路への立ち入りなど迷惑行為が目立つと「外国人観光客には来ないでほしい」と感じる人が増えてしまうのかもしれません。
日本は安い国?宿泊費用にお金を落とす外国人観光客
外国人観光客の傾向 | 日本人への影響 |
---|---|
・欧米豪からの観光客は、平均泊数が14.7泊と最も長期 ・米国(平均11.0泊)、オーストラリア(平均13.9泊)となっている | ・リッチなホテルにも宿泊をしてお金を落としてくれる・仕事の出張でホテルをとりたくても1万円をこえるのが当たり前になってしまう ・どこにいっても外国人がいる…という心理的なストレスを抱える人も増える ・高級ホテルの乱立により景観が損なわれる | ・ホテルサービス業の人手不足
費目別の消費構成比を見ると、宿泊費が33.6%と最も高いです。特に欧米豪からの観光客は宿泊費が高額で、英国からの観光客は17万円超、オーストラリアからの観光客は16万円超を宿泊費に費やしています。
この傾向は、より深い日本文化体験を求めるリピーター増加の表れとも言えます。また、お金を落としてくれるのはとてもありがたいことでもありますよね。
一方、このことで会社規定範囲の金額で出張用のホテルを取ることができなくなったり、なんとなくどこへ行っても外国人がいるという心理的な不快感を得てしまう人が出たり、日本人にとっては負の影響も0ではないようです。
そしてなぜこんなに外国人観光客が増えているかというと、日本が魅力的な国だから…というよりも、「安いから」なんですよね!!!!!
外国人が多い観光地における人材不足の解決策


観光客の増加に伴い、サービス業の人手不足は深刻さを増しています。特に観光地では、季節による繁閑の差が大きく、人材の安定確保が課題となっています。宿泊施設や飲食店では、予約を制限せざるを得ないケースも出てきているのが現状です。
・500件以上の多彚な職種から選べる
・寮費・光熱費無料&食事付きでしっかり貯金
・和のおもてなしから語学を活かせる仕事まで
深刻化する観光サービスの人手不足
ニセコや箱根といった人気観光地では、宿泊施設のベッドメイキングや飲食店のホール担当など、基本的なサービス提供に必要な人材の確保にも苦労しています。特に繁忙期には、施設の稼働率を下げざるを得ない状況も発生。
人手不足は単にサービスの質の低下だけでなく、従業員の過重労働や休暇取得の困難さにもつながっており、長期的な観光地の持続可能性にも影響を及ぼしています。
外国人や短期労働者(リゾートバイト等)が集まる
更に地元住民に根付いている生活サービス(スーパーなど)も賃金を上げざるを得ない
特に地域の中小企業は、この賃金水準に対応できない



給料があがることはいいことだけれども、今までの標準と乖離しすぎて対応が難しい現実もあるようです
リゾートバイトと外国人労働者の活用
もちろん、まずはそもそも「人がいない」という状況を打破するためにリゾートバイトの活用は重要です。全国各地から期間限定で働き手を募集することで、繁忙期の人材確保が可能になります。
また、外国人労働者の採用も増加傾向にあります。特定技能制度の活用により、宿泊業や外食業での外国人材の受け入れが進んでいます。
メリット | デメリット |
---|---|
・短期集中での収入確保ができる ・繁忙期に合わせた柔軟な人員配置 ・国際交流をしたく語学力に長けた人材も集められる ・日本でワーホリをしている外国人も採用できる | ・住み込みでの勤務が可能・リゾートバイトの中でも人気のエリア、職種とそうではない場合の差が激しい | ・地元に根付いた長期的な働き方ではない
・500件以上の多彚な職種から選べる
・寮費・光熱費無料&食事付きでしっかり貯金
・和のおもてなしから語学を活かせる仕事まで
観光地における”二極化”する労働市場
外国人観光客の増加は、観光地の労働市場を大きく変化させています。英語対応可能なスタッフには高給与が提示される一方、ベッドメイキングなどの基本業務は外国人労働者に依存する傾向が強まっています。
- 語学力が堪能で外国人観光客がいるからこそ高時給になるケース
- 外国人観光客が増えたからこそ対応に追われてしまうケース
この二極化は、観光地における新たな課題となっています。特に、地域コミュニティの維持に不可欠な一般サービス業が、観光業の賃金上昇に巻き込まれることで、持続可能な経営が難しくなるケースも出てきています。
増える外国人にどう対応する?言語の壁を超えて実現する観光地の未来


ここからは完全に個人の考えが入ります。
外国人観光客が増えるとマナーの悪さが目立つという声がSNSで目立っています。
でも、実はそれが気になるということは「コミュニケーションの問題」も大きな課題の一つなのではないでしょうか。
円安による外国人観光客増加のニュースの中には、モラルの低下とか日本の衰退とか悲しく衝撃的な言葉もあります。でも、意外と「言葉の壁」によってギスギスしている部分もあるのではないかと思うのです。
・おもてなし英語&海外旅行で使えるキーフレーズを多数収録
・NHK講師による1分講義で効率的に学習
・スマホ1つでリスニングからスピーキングまでトレーニング可能
難しい!でも困っている人を見かけたらまずは声をかけてみる
ベビーカーを押しているお母さんや大きなスーツケースを持った観光客を見かけたら、私たちにできることは意外とシンプルです。
駅の階段で困っている人がいたら声をかけて手伝う。これは国籍に関係なく、誰にでもできる親切な行動です。
むしろ、言葉が通じなくても、このような行動こそが最高のコミュニケーションになるかもしれません。他人に無関心でありながらもどこかで気にする。だから外国人観光客が多くていやだな、と感じてしまう。そんな負の心を生み出しているのは自分自身なのかもしれません。



欧米では困っている人がいたら話しかけて助ける文化があり驚いたことがあります
「いやだな」とおもったことでも、話しかけてみたら意外と「いやなこと」ではなかったという気づきを得られるかもしれません!
「日本語を話せ」は現実的ではない理由
「日本に来たのだから日本語を話すべき」という意見、よく聞きます。確かにその気持ちはわかります。でも、日本語は世界でも特に習得が難しい言語の一つとされています。特に敬語や丁寧語は、長年日本に住んでいる外国人でも苦労する部分です。
日本語を教えているとわかるのですが、「ですます調」が急にため口になると、外国人にとってはそれだけで何を言っているのかわからなくなります。
むしろ私たちが簡単な英語フレーズを覚えて使ってみる。それだけで、観光客との関係性は大きく変わる可能性があります。完璧な英語である必要はありません。基本的な言葉だけでも、十分に心は通じ合えるはずです。
そしてその基本的な英語すらできない日本人が多いのは悲しいです…まぁ「英語なんて一生使わないよ」と思う人が多いから仕方がないのですが、そう思えば思うほど、外国人観光客が増えるたびにイライラが増えて行ってしまうと思うんです。(あくまでも個人の感想ですよ)
・おもてなし英語&海外旅行で使えるキーフレーズを多数収録
・NHK講師による1分講義で効率的に学習
・スマホ1つでリスニングからスピーキングまでトレーニング可能
ルール説明こそやさしい言葉で話せば解決
マナーの問題で最も難しいのが、「してはいけないこと」を伝える場面です。でも、ここでも重要なのは「シンプルな言葉」での説明です。
- 「No photo here, please」(写真撮影禁止の場合)
- 「Quiet, please」(静かにしてほしい場合)
- ジェスチャーを交えた簡単な説明
怒りや不満をぶつけるのではなく、理由を簡単に説明しながら伝えることで、多くの観光客は理解を示してくれるはずです。結局のところ、マナーの問題も、コミュニケーションの取り方次第で大きく変わってくるのです。
相手はそもそもルールや日本の考え方を知らない可能性だってあります。
もちろん、撮影禁止なのに線路に入ったり道路に入ったり。それってもう犯罪なのでは?という行為もあります。そういうときにはSNSで文句を言うのではなく、マナー動画をあげるとかきちんと注意することも大事だと思います。
(たしかに現場にいたらいたちごっこになってしまうかもしれません。だから、現場の人には文句は言えませんよ。)
持続可能な観光地経営の実現に向けて
これから先、外国人観光客はどこまで増えるのでしょうか。もちろん青天井に増え続けても、日本の資源は限られていますからね。
なので、観光地の持続可能性を考える上で、経済的な仕組みづくりは避けて通れない課題です。観光収入を適切に確保しながら、地域住民の生活の質を維持する。この両立こそが、これからの観光地に求められる重要な要素となっています。
観光税と二重価格制度を導入して地域に還元させる仕組み
世界的な観光地では、すでに観光客と地域住民で異なる料金体系を導入しているケースが増えています。例えば、ベネチアでは観光税の導入により、一日観光客からも適切な形で観光収入を得る仕組みを構築しています。
日本でも京都市や金沢市など、独自の宿泊税を導入する自治体が増加。この収入を地域のインフラ整備や文化財保護に活用することで、持続可能な観光地運営を目指しています。
最近の調査では、訪日観光客向けに価格を高く設定する「二重価格制度」への理解が広がっています。2024年7月時点で約7割が賛成しており、特に文化施設や自然保護区での導入に対する許容度が高くなっています。
興味深いのは、この制度を単なる差別的な施策としてではなく、観光資源の維持管理のための重要な手段として捉える視点が広がっていることです。
つまり、「円安だから」という一時的な理由だけでなく、持続可能な観光地運営のための手段として、より戦略的な活用が期待されています。
ただし、在留資格のある外国人との区別や、日本のおもてなし文化との整合性など、解決すべき課題もあります。これらの課題に対しては、明確な基準設定と使途の透明化によって、観光客と地域住民双方にとって納得できる制度設計が求められています。
日本人も海外へ行き異文化理解が生む新たな観光の形を目指す


外国人観光客の受け入れ体制を整える一方で、日本人の海外渡航も重要です。現在、円安の影響で海外旅行のハードルは確かに高くなっていますが、異文化に触れる経験は、私たち自身の視野を広げ、観光客との関係性も変えていく可能性を秘めています。
- 海外で「外国人観光客」として過ごした経験は、日本での受け入れ方を考えるヒントに
- 様々な文化圏での観光システム(二重価格制度など)を実際に体験することで、日本での導入検討にも役立つ
- 「郷に入れば郷に従え」の難しさを、自分自身の経験として理解できる
- 日本の当たり前を「当たり前」と考えずによりよい社会へ何ができるかを考えられるようになる
実際、私自身も「自身が海外に旅行したときに似たような経験をしたので、日本で訪日客向けの料金設定がされるのは至って普通かな」とも思っています。
また、外国人観光客が増えることに対してポジティブなこともネガティブなことも考えるようになりました。



いずれにしても、日本人よ!もうちょっと元気になったらいいなとは思います…
外国人観光客は来ないでほしいと思ってもいい?でも考えたい具体的な行動プラン


外国人観光客の増加による課題は一個人が解決できるものではありませんが、適切な対策と心構えも大事になってきます。ここまでの内容を踏まえ、具体的なアクションプランをまとめてみましょう。
- 困っている観光客を見かけたら、簡単な英語でも構わないので声をかけてみる
- マナー違反を見かけたら、シンプルな英語で説明を試みる
- 自身も機会があれば海外旅行を経験し、異文化理解を深める
外国人観光客の増加は、確かに様々な課題をもたらしています。しかし、それは同時に日本の観光のあり方を見直し、より良い方向へ進化させるチャンスでもあります。
特に重要なのは、「来ないでほしい」という感情を単なる拒絶で終わらせるのではなく、どうすればその負の感情を少しでもプラスにできるか、という視点です。文化や習慣の違いを理解し、適切なコミュニケーションを心がけることで、観光客と地域住民の双方にとって豊かな観光地づくりが可能になるはずです。
そして何より、私たち日本人自身も海外に出て行き、異文化体験を積むことで、より広い視野で観光を考えられるようになるのではないでしょうか。
・おもてなし英語&海外旅行で使えるキーフレーズを多数収録
・NHK講師による1分講義で効率的に学習
・スマホ1つでリスニングからスピーキングまでトレーニング可能
・寮費、食費、水道光熱費が完全無料
・リフト券や温泉無料などの特典も充実
・大手だから安心の充実サポート体制
・500件以上の多彚な職種から選べる
・寮費・光熱費無料&食事付きでしっかり貯金
・和のおもてなしから語学を活かせる仕事まで